潜在記憶は実力に影響を及ぼす?!
記憶するプロセスというのは、
以前にも記憶の玉手箱でもお話ししていますが、
http://kioku-tamatebako.com/?p=798次のようになります。
睡眠不足で記憶力が落ちる
「寝る子は育つ」と昔から良く言われていますが、
子どもの成長のために睡眠は大切です。
現代では、
日々受験勉強や習い事などで時間に追われ、
睡眠不足になっている子どもたちが多くみられます。
心理学系の研究者たちによると、
睡眠時間の短い子どもは、
睡眠が足りている子どもに比べて
学業成績が低いそうです。
以前のメルマガに書かせて頂いたように、
私たちの脳は寝ている間に記憶の整理をしています。
90分間隔のレム睡眠・ノンレム睡眠があるわけですが、
このレム睡眠で記憶を確立させているわけです。
学習には記憶が書かせないわけですが、
記憶は脳の中心部にある
「海馬」で処理されています。
子どもの睡眠と海馬の成長の関係について調べると
睡眠時間が少ない子は睡眠時間が長い子よりも
海馬の成長が芳しくなく、体積が小さいことが
分かりました。
海馬とは、脳の左右に分かれている部分
(側頭葉)の中心部の両側にあります。
ギリシャ神話の海神ポセイドンが駆る
馬車を引く半馬半魚の想像上の動物や、
タツノオトシゴを横にしたような姿に
その形が似ているので、「海馬」と
名付けられました。
海馬の働きには、
短期記憶と長期記憶の処理があります。
短期記憶とは数十秒程度の新しい記憶で、
長期記憶とは数年以上覚えている記憶のことです。
そのうちの、勉強や仕事などの言葉や
視覚で覚える記憶を海馬が担当しているのです。
以下が海馬の大きさと睡眠との関係の記事です。
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記憶を思い出すということとは?!
以前学んだこと、知っていたことが
思い出せないことはありませんか?
年齢を重ねるたびに
こういう体験することが多くなると思います。
「もの忘れと認知症の違い」については
以前のメールマガジンでお話したことがあります。
認知症になると
「アセチルコリン」が減少していることが
知られています。
前回のメールマガジンでも
コリンの重要性をお話しました。
記憶を思い出すことにアセチルコリンが
重要であること、そして
2種類のアセチルコリン神経細胞が
別々の記憶の認識をしていることが発見されました。
広島大学共同研究チームによる、
英科学誌『Scientific Reports』に
掲載された記事をご紹介します。
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睡眠で風邪がひきにくくなる理由とは・・・
睡眠が脳の記憶を形作るのに役立つことは
指摘されてきましたが、
今回、免疫細胞の記憶まで高めている...
という研究結果が発表されました。
睡眠には、
レム睡眠とノンレム睡眠があることは
良く知られています。
このレム睡眠は
ヒトでは全体の睡眠の約20%を占めますが、
記憶情報処理などに重要な働きをしている
と考えられています。
昼間に多く学習した日は、
夜にレム睡眠が増加することなどが
物語っています。
このように脳は働いていますが、
身体の筋肉がゆるんでいることから、
レム睡眠は、「身体の睡眠」ともよばれています。
これに対し、
ノンレム睡眠は睡眠が深くなり、
成長ホルモン分泌や蛋白同化が行われ、
また、免疫増強作用があります。
このようなノンレム睡眠は
大脳の睡眠ともよばれます。
今回の研究結果では、このことを裏付け、
さらに免疫細胞の記憶まで高めている
という研究結果が発表されました。
以下はそのことに関する研究結果の記事です。
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