睡眠で風邪がひきにくくなる理由とは・・・
睡眠が脳の記憶を形作るのに役立つことは
指摘されてきましたが、
今回、免疫細胞の記憶まで高めている...
という研究結果が発表されました。
睡眠には、
レム睡眠とノンレム睡眠があることは
良く知られています。
このレム睡眠は
ヒトでは全体の睡眠の約20%を占めますが、
記憶情報処理などに重要な働きをしている
と考えられています。
昼間に多く学習した日は、
夜にレム睡眠が増加することなどが
物語っています。
このように脳は働いていますが、
身体の筋肉がゆるんでいることから、
レム睡眠は、「身体の睡眠」ともよばれています。
これに対し、
ノンレム睡眠は睡眠が深くなり、
成長ホルモン分泌や蛋白同化が行われ、
また、免疫増強作用があります。
このようなノンレム睡眠は
大脳の睡眠ともよばれます。
今回の研究結果では、このことを裏付け、
さらに免疫細胞の記憶まで高めている
という研究結果が発表されました。
以下はそのことに関する研究結果の記事です。
▼ ▼ ▼
■免疫がウィルスを覚える仕組み
この調査にあたったのは
ドイツ、チュービンゲン大学の研究者たちです。
彼らによれば免疫システムは
ウィルスやバクテリアと遭遇した場合、
その断片やパーツを収集することによって
メモリーT細胞(攻撃相手を記憶する細胞)
を形作る。
そして数年間も情報を保有し、
似たような感染を認識すると
素早く体が反応するようだ。
このメモリーT細胞は
病原体などの情報を取捨選択し
簡単なものに要約することで、
ウィルスなどに感染した時、以前と似たものか、
それとも特定できない未知のものかを
感知するとされている。
■ノンレム睡眠で免疫細胞内の記憶が増加
そして今回、ワクチン接種したあとに
深い眠りの状態、ノンレム睡眠に陥った場合、
メモリーT細胞内で情報が増加していることが
明らかとなった。
この発見は、
特にメモリー細胞による情報の一般化や
要約を通した長期記憶の形成に
ノンレム睡眠の力が作用していることを
裏付けるものであり、それは睡眠遮断が
身体の健康を危険にさらすことでも明らかだという。
調査に携わったJan Born氏は報告の中で
「ウィルスは免疫システムから逃れるため、
自分のタンパク質を簡単に変異させてしまう。
もし人が眠らなければ免疫細胞は
誤った病原体のパーツに焦点を当て、
(略)戦いを止めるかもしれない」
とコメントしている。
▲ ▲ ▲
このように睡眠の2つのパターンの中で、
「レム睡眠」により、昼間学習したことを記憶し、
さらに「ノンレム睡眠」により、
免疫細胞内の記憶が増加するようです。
夜、睡眠不足になると、
免疫機能がダウンして風邪をひきやすくなるのは
「ノンレム睡眠」が
充分でなくなることによるものなのでしょう!
これからの秋の夜長に
ゆっくり睡眠をとるのもよいですね。
今日一日みなさまが幸せでありますように・・・
■■■ 編集後記 ■■■
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