右脳を使うイメージ記憶術
大脳には右脳と左脳があり、
右脳はイメージや想像力、直観力、芸術的感性などを
担当しています。
それに対して左脳は、論理的思考、計算、言語などに
関係しています。
右脳は、左脳の論理的思考とは違い、
イメージとして一瞬で記憶できたり、
芸術などを鑑賞するときに活発になるので、
リラックスできるという特徴があります。
右脳と左脳は脳梁(のうりょう)という
部分で連絡を密に取り合い働いているので、
これらを明確に分けることはできません。
実際には両方とも使われており、
どちらをよく使うか、というニュアンスになります。
受験や仕事における資格試験などの勉強の場合は、
個々の事項を順序正しく、細かいところまで、
時系列に学ぶことも、もちろん重要です。
しかし、別の意味では、一目見て、一瞬で全体を理解する
というアプローチも大切です。
つまり、俯瞰的にみることも必要ということです。
「百聞は一見にしかず」ですね。
あれこれと論理的思考による説明を長時間、
聞くよりは、一回見たほうが早いということですね。
仕事のプレゼンテーションでも文字だけで説明されるよりは、
グラフや写真などビジュアルで見られる方が
わかりやすくなります。
習い事や芸事でも、まずは、うまい人の動きを
見ることが一番、わかりやすく、説得力があります。
とは言っても図や写真だけ並べただけで良いか、
というとそうではありません。
何かを学ぶ時、まず大枠の結論があり、
全体のイメージがつかめること、
大雑把にでも概要をつかめること、これが大事です。
このように右脳のイメージ記憶といっても、
写真やイラストのような「視覚的イメージ」
だけを言うのではありません。
人が話す言葉や、教科書の文章からも、
「だいたいの概要」や「言わんとしていること」を
脳内でイメージできるわけです。
つまり画像や写真はイメージ化を助けるものですが、
それに「言葉」を添えてこそ、初めて写真などが
意味をなしてくるわけです。
もし言葉による補助的説明がないと、
百人百様、さまざまな解釈が生じてしまうことに・・・。
ですから右脳によるイメージ記憶を活用していく場合は、
人の話であれ文章であれ、「言語」という
補助があってこそ意味をなしてくるということです。
もし画像やイラストだけでは、たんなる芸術的な鑑賞です。
それでは「学習」になりません。
右脳+左脳こそが、本当のイメージ記憶術
というわけです。
勉強法においては、まずは基本、全体の概要を
理解することが鉄則です。
そのほうが右脳のイメージ記憶ができるので、
効率的な学習になります。
左脳による言語というものは、言ってみれば、
右脳的なイメージを脳内に作り上げるまでの
「橋渡し」です。
的確な左脳的な言語を使っての全体把握、
それからがビジュアル的右脳のイメージ力を使っての
記憶力の向上が学習に役に立つでしょう。
次回はさらにこの右脳を使ったイメージ記憶法
についてお話していきますね。