ストレス脳からリラックス脳へ変えるには・・・
前回はストレス脳とはどういうものか、
お話ししました。
ストレスによって副腎皮質から分泌される
ストレスホルモン(コーチゾール)が、
記憶や学習をつかさどる海馬の脳細胞に作用して、
物忘れなどの症状を引き起こす
ということがわかりました。
これに対して、リラックス脳があります。
脳の中でこの相対する2つの脳は、
どのようになっているのでしょうか?
脳神経外科酒谷教授によると、
近年の研究でストレスを受けると反応するのが、
おでこの後ろ側あたりにある【前頭前野】
ということがわかってきました。
前頭前野は、思考や物事を判断する
といった人間らしい機能を司る場所。
さらに、左右それぞれ別々の働きを
していることもわかりました。
【右側】怒りや不安といったネガティブな
感情に関係しているといわれている
【左側】ポジティブな感情に関係しているといわれている
ストレスがかかった時、
両側の前頭前野が活動しますが、
右側が強く活動する人は、
心拍上昇・発汗など、ストレス反応が強く出ます。
これを、【ストレス脳】と呼んでいます。
ストレス脳になると、些細な事でもストレスと感じ、ストレスに過敏に反応してしまいます。
ところが、ストレスをあまり感じない人もいます。
左側が強く活動する人は、心拍が安定し、
緊張しないなど、ストレス反応が弱いのです。
これを、【リラックス脳】と呼んでいます。
では何故、このような症状が現れるのでしょうか?
ストレス脳の場合、前頭前野の右側が
強く活性化すると、脳が指令を出して
ストレスに対抗し、身体を守ろうとします。
その結果、ストレスに対応するため
身体は常に過度の緊張状態になり、
その影響でホルモンや自律神経のバランスが
崩れ始め、吹き出物や肩・首のコリなど
身体の不調が現われてしまうと考えられています。
近年の研究で、匂いを感じる嗅覚は
脳にダイレクトに刺激が届くため、
最も早く快・不快が判断されることが
わかってきました。
だからこそ、快適で心地よいと感じる香りを
嗅ぐことがストレス脳を改善する近道のようです。
実際どのように香り(アロマ)でリラックス脳を作るか、
やり方の一例です。
①リビングやダイニングで使えるアロマ法 「マグカップ・アロマ法」
マグカップに熱湯を注ぎ、オイルを3滴垂らすだけ。
②お風呂で使えるアロマ法「バスソルト・アロマ法」
塩と小さな容器を用意し、大さじ1杯の塩にオイル3~5滴を垂らせば完成。
③寝室で寝る時に使えるアロマ法…「枕・アロマ法」
コットンに、オイルを1~2滴垂らし、
枕にオイルがつかないようティッシュでくるみます。
ポイントは、枕の裏側の隙間に入れることです。
実験的にこのやり方を試してみた結果、リラックス脳に変わり始めたという結果がでています。
ぜひストレス脳からリラックス脳になるためにやってみて下さいね。