頭痛(他疾患が原因である頭痛)
以前に頭痛について、
特に偏頭痛については、お話しました。
今回は
何か別の病気が考えられる頭痛について、
お話していきます。
脳の疾患の症状としてあらわれる頭痛のなかには、
生命に関わる危険な頭痛もあります。
頭痛が一度始まると持続的になり、
痛みが激しくなる傾向があります。
頭痛を伴う疾患としては
1、 風邪
2、 くも膜下出血
3、 髄膜炎
4、 脳出血
5、 脳腫瘍
6、 慢性硬膜下血腫
などがあります。
まずこれから寒くなってくるとどんどん増えてくる
「風邪」によるものを考えていきます。
考えられる原因
① 風邪をひいている人からの直接感染
風邪の人が1回くしゃみやせきをすると、
ウイルスなどの感染源がたくさん飛び散ることになります。
そのため近くにいると直接その感染源を吸いこむ、
飛沫感染をすることがあります。
② 感染源に触れたことによる間接感染
空気中に飛び散った感染源が
付着したものに手で触れると、それを介して鼻や口、目、肌
などから感染する原因となります。
また、感染源が衣服についた場合、
その衣服を脱いだり着たりするときに
感染源が体内に入り込むことがあります。
③ 免疫力の低下
疲れや体力の低下、老化、睡眠不足によって、
体の免疫機能が低下します。
その結果、感染源を排除しようとする
免疫力の働きが弱まり、体内に感染源が
入り込みやすくなってしまいます。
また肺炎などの細菌の二次感染による
重い合併症を引き起こすこともあります。
④ 風邪(感冒)の症状
1、鼻水、せき、くしゃみ
感染源などが体内に入ったときに、
体はそれを外に追い出そうと、防御反応をとります。
鼻水は、鼻やのどに付着したウイルスを洗い流そうとするもので、
せきやくしゃみは異物を外に排出しようとする防御反応です。
2、たん
のどや気管支が炎症を起こすと、粘膜が腫れて充血し、
粘液を大量に分泌するようになります。
それが塊となって外に排出されるのがたんです。
3、のどの炎症
感染源がのどに侵入すると、
のどに炎症を起こし痛みを引き起こします。
とくに、鼻が詰まっているときなどに
口だけで呼吸をしていると、
のどに感染源が入りやすくなってしまいます。
4、発熱
感染源が侵入すると、体が反応して発熱を起こします。
それほど高熱が出ることはありませんが、
インフルエンザや細菌感染による二次感染が起こると、
高熱がでることがあります。
風邪が引き起こす疾患
1、扁桃炎(へんとうえん)
二次感染の細菌感染により引き起こされる炎症で、
のどの奥の扁桃が真っ赤に腫れあがり、
悪化すると表面に膿をもちます。
39~40℃の高熱とのどの激しい痛み、
全身の倦怠感があらわれます。
さらに、首のリンパ腺に腫れと痛みが出ることもあります。
2、肺炎
ウイルスや細菌が肺に侵入し、炎症を起こします。
風邪をこじらせたり放置していることが原因の一つです。
症状としては、のどが痛くないのにせきが出たり、
38℃以上の高熱が1週間以上続きます。
また、呼吸が苦しくなることもあります。
体力が落ちている人や、免疫力の弱いお年寄りに
多くみられる二次感染です。
上記のように、炎症が起こっていくことにより、患部の痛みや、頭の痛みを
発してきます。
では次回はその予防と対処法についてです。