心のストレスによる身体の影響は・・・
前回は心のストレスの原因と症状・疾患の一連をお話しました。
今回はそのストレスの影響での身体の疾患の状態を
もう少し詳しくみていきたいと思います。
ストレスが引き起こす疾患
1、急性胃炎・慢性胃炎・神経性胃炎
原因
1,ストレスによる自律神経の乱れ
ストレスを受け続けると、胃の働きをコントロールしている
自律神経が乱れて胃酸が過剰に分泌されることがあります。
その多すぎる胃酸が胃の粘膜を傷つけ、
胃の粘膜が急性の炎症を起こします。
2,食べすぎ飲みすぎ、刺激の強い食べ物やアルコール
暴飲暴食をしたり、にんにく、唐辛子などの
刺激の強い食べ物や濃度の高いアルコールを過剰にとることで、
急性の胃炎が起こることがあります。
また習慣性のアルコールやタバコ、香辛料、果汁、
炭酸飲料も胃酸の分泌を促進するため、
胃の粘膜に急性の炎症を起こす原因になります。
3,胃の粘膜を傷つけるピロリ菌
ヘリコバクター・ピロリ菌は胃の強い酸の中で生息する細菌です。
このピロリ菌は胃酸から身を守るために常に
アンモニアを出し続けています。
ピロリ菌が粘膜を傷つけるメカニズムには多くの説があり、
複数のメカニズムが絡んでいると考えられています。
ピロリ菌が出すアンモニアが
胃の粘膜を繰り返し傷つけることが、
慢性胃炎の原因の約8割をしめています。
予防法
1,呼吸で自律神経のバランスを整える
自律神経のバランスを整える呼吸法で
リラックスして、ストレスを遠ざけましょう。
おへその下に意識を集中させて、
お腹に空気を入れる感覚でゆっくりと
鼻から息を吸います。
空気がお腹に入りきったら数秒息を止め、
おへその下に力を入れたまま鼻から息を吐きます。
これを1日に数回繰り返しましょう。
2,ストレスのコントロールをする
ストレスと胃炎は、切っても切れない関係です。
ストレスを溜め込まず、上手に解消するための工夫や
リラックスできる趣味のレパートリーを
たくさん持っておくといいでしょう。
特別なことでなくても、テレビを見たり、
ゆっくりお風呂につかるなど、
日常生活の中でできる自分に合ったリラックス法を
見つけましょう!
3,規則正しく食事をとる
不規則な時間に食事をとることは胃に負担がかかりますから、
規則正しい時間に食事をとるようにしましょう。
食事の際は、消化の悪い脂っこいものばかり
とりすぎないように注意し、腹八分目を心がけましょう。
また胃酸を過剰に分泌し、胃の粘膜を痛める強い
アルコールやタバコはなるべく控えましょう。
4,ピロリ菌を除菌する
病院でピロリ菌検査を受けると、ピロリ菌感染の有無がわかります。
いくつか検査方法がありますが、吐いた息で検査するなど、
比較的どれも簡単なものです。
そして、このピロリ菌は病院で処方された薬を服用するだけで
痛みもなく除去することができます。
慢性胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍、さらには
胃がんを予防することや、潰瘍の再発を抑える効果も
認められています。
対処法
1、服薬方法
食欲不振や食べすぎ飲みすぎによる胃痛、胃もたれ、胸やけ、
腹部の膨満感などには胃腸薬、ストレスからくる胃痛、下痢、
のどのつかえ感などの胃腸の不具合には、
神経性胃炎に効果的な漢方処方の胃腸薬などがあります。
適切に使うことが大事です。
2、病院で診察を受ける
胃痛が長期間続くときや、激しい痛みがあるときは、
重い疾患が隠れている場合がありますので、
主治医や内科、消化器科、胃腸科で検査を受けてみましょう。
これからの時期は何かと飲む、食べる機会が多くなる時期です。
無理をせずに身体をいたわりながら、生活しましょう!