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副交感神経の低下は老化を早める?!

副交感神経の低下は老化を早める?!

副交感神経低下は老化を早める?!

前回は梅雨の時期の心の不安定、
身体のバランスのくずれの原因、
解消法をお話ししました。

 

この原因の自律神経の乱れ、
特にこの中でも副交感神経の乱れが老化を早め、
更年期障害を招くということです。

 

順天堂大学医学部教授の小林弘幸先生によると、
自律神経のうち副交感神経の働きが低下すると、
脳の血液が悪くなり、判断力が鈍ったり、
気持ちの切り換えが下手になるとのことです。

 

だいたいちょっと変化が起こると、
歳だから・・・という答えが返ってくることが多くなりますね。

この歳だから・・・という本当の意味はなんなのでしょう?

これが自律神経、副交感神経の乱れることによる
スムーズのなさなのですね。

■更年期障害との関連

若い頃は副交感神経の働きが高いため、
新しい出会いや変化がもたらすストレスによって、
一瞬、自律神経が乱れたとしても、
すぐに副交感神経がリカバリーされます。

 

しかし、年齢を重ねるごとに副交感神経の働きが
低下するため、新しい出会いや環境の変化が、
どんどん億劫になってくるのです。

 

しかもストレスが多く、生活も
不規則になりがちな環境では、ますます
自律神経のバランスが崩れてしまいがちになります。

 

自律神経の崩れは、集中力を低下させるなど、
メンタルの病気とも深く関わっていますが、
それだけでなく更年期障害や正体不明の不調などを
もたらすのです。

 

■自律神経のバランスを崩す生活

女性は40歳、男性は30歳を境に、
副交感神経の働きがガクンと下がるため、
自律神経のバランスが崩れやすくなるとのこと。

 

自律神経は、乱れた度にリカバリーし、
コツコツと副交感神経を高めていくのが
最善の策です。

 

ただ、いつもイライラしたり、怒ったり、
悩んだりすると、自律神経のバランスが
悪くなってしまいます。

また、暴飲暴食や不規則な生活、
睡眠時間が短いといったことも要因になります。

 

この他にも、不安や恐怖を感じ続けたり、緊張感が続く、
時間を気にする、焦るなどといった生活を長くしていると、
自律神経をリカバリーできません。 
緊張した時に交感神経が優位になり、
ホッとした時に副交感神経が上がってくるのですが、
緊張状態が長期間、休みなく続くと
間違いなくパフォーマンスが下がり、老化が進みやすくなります。

 

 
よく”ここぞ”という時には、
深呼吸をしたり水を飲んだりしますが、
それは意識的にリラックスし、副交感神経を上げることで、
正しい判断をできるようにするためと言われます。

さて、副交感神経を働かせるにはどうしたらいいのでしょうか!?

副交感神経はリラックス~ 

副交感神経を働かせる方法は身近にあります。

薔薇やラベンダーの香りをかぐ。(アロマでもOK)

マッサージ(ほぐし)をする。

基本的に癒しといわれているものは
副交感神経にとって良い刺激を与えます。

やりすぎに注意してうまく刺激しましょう!

そこでどこでも簡単に副交感神経を刺激する方法があります。

指先を刺激して副交感神経を働かせよう! 

指先(爪の根元)には副交感神経を
刺激するツボがあります。

爪の根元の横を挟むように
『痛気持ちいい』程度にマッサージしましょう!

 

それだけで副交感神経が刺激され働きをもたらせます。

常にもむ必要は無く気がついたとき
1日2~3回、にやってみてください!

しかし注意すべきは『薬指は刺激しない』です。

薬指は副交感神経ではなく交感神経を刺激してしまいます。

ですので、せっかく副交感神経を刺激させようと
しているのに薬指を刺激して効果が消えて
しまったということが無い様にしてくださいね!
では他の指はどうでしょう。

親指:肺や呼吸器関係

人差し指:胃や腸等の消化器官

中指:耳

小指:心臓等の循環器

もしそれぞれに不安がある方は
その部分を中心としてマッサージしてください。
あくまでもやりすぎは良くないので注意してください。

 

リラックスするために、すぐできる方法、ぜひやってみて下さい!

梅雨と心の関係は?!(2)

梅雨と心の関係は?!(2)

梅雨と心の関係(2)

改善するには・・・

自律神経が乱れると、「やる気が出ない」
といった心の不調だけでなく、
「手足が冷える」「肩がこる」「体がだるい」「頭が痛い」
など、体にも不調が出てきます。

 

ということは、

自律神経をコントロールできれば、
梅雨時も元気に過ごせるはずです。

自律神経は、

(1)交感神経系活動的な状態に体を整える神経

(2)副交感神経系緊張をほぐして体を休ませる神経

のふたつの神経系からなっていて、
一方が働いているときは一方が休息している
といったように、交互に働くようになっています。

 

この自律神経を上手くコントロールできないと、
“休憩しようと思っても、なかなかしっかりと
休息をとることができない”、

“やる気を出したいのに、副交感神経系が働き、
気合が入らず、だらだらと過ごしてしまう”
といったことになります。

自律神経をコントロールするために、
“活動と休息のメリハリを体に思い出させること”が有効です。

 

日中、自分の体力に合わせ無理のない運動をし、
夜はゆっくりと休息するなどして、
生活にメリハリをつけるようにすることが大切です。

■自律神経をコントロールする3つの方法

(1)適度に体を動かす

運動時には交感神経が優位な状態、
休息時には副交感神経が優位になっています。

運動が苦手な方は、
エスカレーターやエレベーターをなるべく使わず、
階段を利用するなど、日常生活の中で筋肉を
使うことを意識して見ましょう。

血行や代謝がよくなり、
余分な水分や毒素が体外に排出されます。

(2)ゆっくりぬるめのお湯でバスタイム

ぬるめのお風呂に入って、リラックスしましょう。

適温は38~40度。

副交感神経が優位となって、
リラックスできます。

入浴は床に就く30分前がオススメです。

湯上りに水シャワー(20度程度)を浴びることで、
交感神経と副交感神経を交互に刺激し、
自律神経を鍛えることができます。
(心臓に負担をかけないよう、無理のない範囲で行いましょう)

(3)自分の時間を作ってリラックス

部屋で本を読んだり、音楽を聴いたり、
自分の好きなことをゆっくりする時間を作りましょう。

リラックスさせる時間が活発な脳の状態から
副交感神経優位な状態に切り替えます。

その他にはどんな食べ物が効果的か・・・

梅雨は身体の中も湿気がたまりやすい時期です。

湿気の影響で、消化器機能が低下したり、
むくみ、痒みが出たり場合もあります。

身体の湿気取り(むくみ取り)には
麦、セロリ、ニンジン、大根、空豆がオススメです。

この時期、過食はご法度です!

食事の量をいつもの3分の2程に減らし、
胃腸を休ませてあげましょう。

 

脂っこい肉類や生魚、牛乳、ヨーグルト、砂糖は
身体の水分をこもらせてしまうので、
食べ過ぎないように気をつけましょう。

 

この時期は体内に水分をためこみやすいので、
1日1リットル~1.5リットルを目安にしましょう。

身体を冷やさないよう、冷たい飲み物やお酒は
なるべく避けましょう。

温かいハト麦茶は余分な水分を体外に
排出してくれるのでおすすめです。

脳が引き起こす「こころ」とは(2)

脳が引き起こす「こころ」とは(2)

脳が引き起こす「こころ」とは(2)・・・

前回は
大脳辺緑系の古皮質

大脳辺緑系の旧皮質についてお話ししました

今回は大脳新皮質についてです。

 

大脳新皮質の知的心
扁桃核や大脳辺緑系の情動を制御し、
感情の暴走を止め、理性的な行動を取らせ、
物質的現実的な利益をもたらします。

 

しかし、それは心が通じるという、
人間の心の本能欲求を満たすものではありません。

 

また愛情が伝わるものでもありません。

しかし、
大脳新皮質のコミュニケーション
実際的なことや、物質的な仕事に関して、
円滑に処理され、仕事をするために大切なことです。

ここに扁桃核や大脳辺緑系の言葉によらない
情動の情報の伝達や共感、共有が加わることで、
その人間関係の質とその深さは
より高く深いものとなります。

そしてそれが文化の広さ大きさ深さとなります。

そしてそれが社会のなかで
どれだけ互いに共有できるかで社会の文化基準や、
社会感情、環境の深さ広さとなります。

 

つまり、大脳新皮質、辺緑系、扁桃核

それぞれの関連性と相関性が
その人の人格の広さ深さとなります。

 

そしてそれを訓練し、成長させ学習することが
可能です。

 

それは大脳新皮質の情報を
言語に変換して記憶する機能が大役を果たします。

扁桃核の言葉にならない情動の情報を
言葉に変換して認識し、それを言葉によって制御します。

 

そこから得た感情情報を辺緑系や扁桃核に再入力し、
情動記憶をより肯定的プラス反応として
記憶庫に入れ替えることができます。

 

それは認知療法とも言えるものですが、
誰でも簡単に行えるセルフサポートです。

特に心の病を抱える人も、
よくその仕組みを理解することで、

自分を圧倒してしまう恐れや不安という情動を、
言葉で分解し、それに肯定的な言葉をプラスして変性させ、
より行動的積極的情動反応をもたらす情動記憶として
扁桃核や大脳辺緑系に記憶されます。

 

具体的には、言葉にならない、意味不明の不安感、
それを言葉に置き換えてみて、パズルをはずすように
ばらばらにしてみます。

 

そしてそれにそれを肯定的な思考に換える
言葉をつけるのです。

 

「明日が不安だ!」

「明日は不安だが、今日に意識を集中させ、今日を生きよう」
というふうにです。

常に肯定的な思いに変えていくということが重要なのです。

日々の暮らしのなかで心の安定感を感じたい時、
ぜひトライしてみましょう!

脳が引き起こす「こころ」とは・・・

脳が引き起こす「こころ」とは・・・

脳が引き起こす 「こころ」とは・・・

 

私たちの脳の中には、三つの脳があり、
それぞれが互いに交錯したり
葛藤したりしながらそれぞれの個別の
こころを呼び起こし、複雑多岐な感情を
引き起こしています。

 

理性的、理論的なこころ
頭の知性をつかさどる大脳新皮質というところで
作り出されます。

 

感じる心、喜びとか悲しみといった人間的な
こころや、例えば性欲などの本能的な欲求に
根ざした感情。

 

これは大脳の周辺部にある大脳辺緑系の古皮質
というところで呼び起こされます。

 

呼び起こされる感情は、
いつもなんらかの行動をはらんでいるため、
特に情動という言い方をして感情と区別しています。

 

本能的な行動に根ざしたこころ、
大脳辺緑系の旧皮質というところで
呼び出されます。

自分の縄張りや安全の感覚、生活パターンや
習性や日常動作などの本能的な行動に根ざしたものです。

このような感情の爆発は、
神経がハイジャックされるために起こります。

 

大脳辺緑系の一部が緊急事態を宣言し、
脳全体を制圧してしまうのです。

辺緑脳によるハイジャックは瞬間的に、
思考をつかさどる大脳新皮質が
働きはじめるよりも一瞬早く発生します。

 

私たちの脳はこの三つの脳が一体となっています。

 

私たちは、外部からの刺激に対して、
いつも頭で考えて行動を決めていると
思い込んでいます。

 

ところが、得体の知れないものを感じたり、
見たりしたとき、不安や恐怖のあまり
反射的に身構えたり、その場から全力疾走で
逃げ出そうという衝動に駆られることが少なくありません。

 

頭で考えて正体を認知するのは、その次です。

恐怖や不安は、いつも行動をはらんでいます。

それが情動です。

情動には、恐怖や不安のほかに、
快感、怒りなどがあります。

 

本能的な欲求こそが、
私たちを仕事や遊びに駆り立てる意欲の源に
ほかなりません。

 

まさに気力、活力の源なのです。

また恋愛や結婚、性愛の源でもあります。

情動は生きていく上で基本的に
必要な欲求に根ざしているものだけに、
喜びや悲しみといった人間的な感情を圧倒して、
その人を衝動的な行動へと突き動かしてしまいます。

 

このような感情の爆発は、
神経がハイジャックされるために起こります。

 

大脳辺緑系の一部が緊急事態を宣言し、
脳全体を制圧してしまうのです。

 

辺緑脳によるハイジャックは瞬間的に、
思考をつかさどる大脳新皮質が働きはじめるよりも
一瞬早く発生します。

 

そのため、大脳新皮質は事の是非を判断するどころか、
全体の状況を把握する暇さえなく、
こうしたハイジャックが終わった後に
本人にも何が起こったのか
よく分からないというのが特徴的です。

 

人間の心は言葉という形とは違います。

扁桃核の言葉にならない情動こそ心の本質です。

人間の心と心が通じるとは、
この扁桃核がもっているその人の個性
あるいは本質に共感することです。

それは言葉としての共感ではなく、
情動ととしての共感です。

大脳新皮質からでる言葉は
知識としての言葉であり、
心がこもっているという理解は
扁桃核の感覚が共感することです。

それはその人の体全体から相手に
伝わるものです。

 

言葉としての形としてではなく、
表情やまたは言葉にならぬ雰囲気や「霊」と
表現できるような、現代的表現では空気感
といったもので伝わるものです。

 

こころは、このように脳のからみによって、
心というものが生み出されていくのです。

 

次回は3つの脳のうち、もう一つ、大脳新皮質についてです。

脳内ホルモンと「キレる」ことの関係とは(2)

脳内ホルモンと「キレる」ことの関係とは(2)

脳内ホルモンと「キレる」ことの関係とは(2)

 

今回は3つ目の「環境ホルモンの影響」について、
引き続きお話ししていきます。

③    「環境ホルモンの影響」とは?・・・

 

環境ホルモンとは
人間が本来持つホルモンに
よく似た化学物質のことです。

これが体内に入ると、
脳に深刻な影響をもたらします。

知能指数の低下、注意力・集中力の低下、
衝動性・暴力性の高まり…。

特に胎児にとってはごく少量でも
かなりの影響力があります。

注意力が散漫で、
やたらと動き回ったりする症状を
注意欠陥・多動性症候群といいます。

このADHDの原因の一つに
環境ホルモンがあると指摘している学者もいます。

実際に、アメリカの子供の約5%が
このADHDで、今も数は増えている
という調査結果が出ており、
日本でもキレる子供や学級崩壊には、
これが影響しているのではないかといわれています。

 

もともと子供というのは
落ち着きがないのが当り前ですが・・・

 

よく動き回っている時は
「やる気」のドーパミンが
過剰に出ている状態でもあるので、
うまく作用すれば、自発的でやる気のある
「大物」ということになります。

 

けれども、バランスの悪い出方が続くと、
反社会的人格障害に発展する可能性も
考えられます。

 

こどもたけではなく、
大人にも現れているキレる、ということ・・・

このセロトニンが多く分泌されることを
意識しましょう!

 

しかし、冒頭にも申しましたが、
脳についてこれだけ科学で解明されるとなると、
この人の脳にはあれが足りない、
これが足りないと分ってきて、
何か機械的な感じがしないでもありません。

 

しかし、そうなると脳は
その段階で止まっているのではなく、
絶えず変化していきます。

 

何かが足りないと分れば、
それを補おうとさらに変容する。

新たな刺激や発想さえあれば脳は
いくらでも変ることができます。

極端な話、今、
「脳が変化に対応できる」ということを
知っただけでも、脳にしてみれば
凄い変化が生じて来ます。

 

その変化によって、新たな「知識」が生れ、
これまでにない思考や行動を導く…。

そう考えると“心の科学”も、
どんどん進化していきそうです。

そして心穏やかに生活すること、これを意識して
毎日を過ごしてみましょう!