前頭葉は頭脳の司令塔?!
前頭葉が創造力を備えている
大事な脳の部分であると説明しましたが、
その中でも創造性に関わりがあるのが「脳幹網様体」です。
「脳幹毛様体(のうかんもうようたい)」は
延髄から中脳と呼ばれる部位にあり、
網の目のような形から、この名前で呼ばれています。
神経細胞が複雑に絡み合っているので
網の目に見え、脳幹毛様体から繋がる神経繊維は
大脳皮質へと繋がっています。
脳幹毛様体からの情報はすべて
大脳新皮質へ整理される事なく送られ大脳を
活性化させる役割があります。
大脳に働きかけるという点で
人間の意識を保つ役割もあるといえます。
大脳は機能別に、
①前頭葉、②頭頂葉、③後頭葉、④側頭葉の
4つに分けられます。
① 前頭葉とは・・・
頭の前半分、側頭葉の上前部にある領域で、
前頭前野と運動野、運動前野に分けられます。
運動野は頭頂葉に接する部分、
その前方に運動前野があります。
どちらも運動の遂行や準備に関わっています。
前頭前野は、思考や創造性を担う
脳の最高中枢と考えられ、生きていくための意欲や、
情動に基づく記憶、実行機能などをつかさどっています。
前頭前野は、脳全体の司令塔、
あるいはオーケストラの指揮者にたとえられます。
特に前頭前野46野は、重要です。
ここを活性化すると、いわゆる頭のきれる人、
頭がいい、ということになるのです。
■ 前頭葉にダメージを与えると・・・
・外界に対して無関心、無頓着になった
・注意力がなくなり、反応性が乏しくなった。
・状況を理解したり、推理したりすることが困難になった
・時と場所をわきまえない浅はかな言動が多くなった
・我慢ができなくなり、己の感情のままに行動するようになった
前頭葉に問題、損傷が発生すると
人間がどうなるかと言うと典型的な症状が
「気分の変化」と言われております。
■ 前頭葉を活性化すると・・・
前頭葉に最も特徴的な働きは、
意欲、創造、実行です。
大脳全体から得た情報を元に現状を認識し、
未来に向けて行動をする
司令塔の役割を果たしているのです。
大脳皮質へと伝わったデータを
この前頭葉で受け取り、他の情報と統合、
整理し、直接の行動へ繋げます。
認知症になると記憶力が減退することが
知られていますが、それとともに
前頭葉の機能も低下します。
その結果、意欲が低下し、
計画を立てて実行するといった行為が
困難になってきます。
知識や情報はあっても判断ができない、
といった状況に直面します。
脳全体を統括し、指令を発し続けている
前頭葉を鍛えることこそ、
脳力トレーニングの最終目標だといえます。