認知症とは
脳の病気の中に、なりたくなくてもなってしまう
認知症というものがあります。
この認知症も統合失調症と同様、
かつては痴呆症と呼ばれていましたが、
言葉がよろしくないとの理由で認知症
と呼ばれるようになりました。
認知症は今や、
年配者だけがなってしまう病気ではありません。
認知症とは、何らかの後天的な理由によって、
脳の知的な働きが低下するものの総称です。
老化による脳機能低下と認知症の間には
決定的な違いが存在します。
老化の場合は、
例えば記憶能力が衰えていたとしても、
その衰えを認識しています。
つまり、「忘れちゃった」のを
自分が理解しているのです。
しかし、認知症の場合は
「忘れちゃった」ことを理解できません。
そのため、食事を摂ったばかりなのに
すぐ食事をするようになったり、
食事したのに
「食事してない、食事を与えてくれない」
などといって攻撃的になったり、
目的もないのに外にふらふら出掛けていって
帰ってこなかったりと、
日常生活にまで支障をきたしてしまいます。
認知症の種類
認知症はその症状によって
いくつかの種類に分けられていますが、
特に多いといわれているのは以下の2つです。
脳血管障害による認知症
脳梗塞や脳出血などの物理的要因により、
脳の神経が破壊されてしまった認知症です。
この場合の症状は
脳梗塞や脳出血で破壊されてしまった
脳神経の部分によって症状が変わってきます。
アルツハイマー病
何らかの理由によって
脳神経細胞が急激に減ってしまい、
脳自体が小さくなってしまう認知症です。
先ほどなくなられた
アメリカのレーガン元大統領が
アルツハイマー病だったことは結構有名ですね。
近年患者数が増加しており、
今後ますます増えていくものと思われます。
脳血管障害の認知症は、物理的な要因によって
引き起こされることがわかっていますから、
ここからは脳の機能に問題が生じている
と思われるアルツハイマー病について見ていくことにしましょう。
アルツハイマー病の症状
アルツハイマー病は
急激に症状が進行することはなく、
長期間かけてゆっくり進行していくのが特徴です。
大体が、もの忘れがおこる症状から現れます。
昔の出来事よりも
最近の出来事を忘れてしまいます。
初めのうちは老化と同じ症状ですが、
徐々に悪化していき、そのうち自分が
もの忘れをしていることを認識できなくなります。
また、判断力も低下し、場所や時間、
人物の区別もつかなくなっていき、
徘徊などをするようになります。
さらにひどくなると人格が崩壊します。
ここまで進行してしまうと、体は元気だけれども
一人では生活できなくなり
介護等が必要になってしまいます。
ではこの認知症の原因は何なのでしょうか?
明日はこれについてお話ししていきます。