ストレスによるお腹の症状の予防とは・・・
ストレスによる下痢や便秘の対応として、
プロバイオテクス効果のある
乳酸菌やビフィズス菌などを摂取するということを
前回お話しました。
今回はストレスによる
下痢や便秘などを予防する方法です。
腸を健康に保つ生活の工夫
便秘や下痢を予防するためには、
腸の健康を維持することが何より肝心です。
腸に良い生活習慣をご紹介します。
ストレスの解消
ストレスは腸の本来の動きを乱し、血液の流れを乱して
腸内の環境を悪化させるので、十分な睡眠や入浴など、
より自然な形で発散させる方法を工夫しましょう。
規則正しい排便
規則正しく排便することは、
規則正しく腸内細菌を入れ替え、腸内細菌叢の
バランスを保つことでもあります。
余計な菌の発生するチャンスを少なくするためにも
重要なので、毎日決まった時刻に排便するよう心がけましょう。
適度な運動
適度な運動は血液の循環をよくし、消化を助け、
ストレス解消にもなります。
週に1回プールで泳ぐ、買い物に行くときは急ぎ足で歩く、
階段を使うなど、自分に合った方法で、
できるだけ楽しく行なうことがポイントです。
酒、タバコを控える
お酒は1日お銚子半分くらいなら、
毎日飲んでもかまいません。
ビールなら小瓶1本くらい、
ワインならワイングラス2杯くらいです。
ワインには余計な菌の繁殖を防ぐ働きがある
という報告もされています。
しかし、それ以上の量は腸の健康のためにも
よくありません。
タバコはもちろん禁物です。
加齢と腸内環境のバランス
前回は乳酸菌の種類と効果についてお話しましたが、
年齢による善玉菌と悪玉菌のバランスが
どのようになるのか、みてみましょう。
お母さんの子宮の中には細菌がいないので、
胎児の腸内は無菌状態です。
しかし、生後、指をしゃぶったりお乳を飲んだりすることで、
口から入った細菌が24時間後には
またたく間に腸に住みつき始めます。
その際、善玉菌も悪玉菌も同時入ってきますが、
誕生後、最初に住みつくのは
悪玉菌の大腸菌やブドウ球菌です。
しかし、3・4日目になると善玉菌のビフィズス菌が
圧倒的に増えます。
そして、間もなくすると腸内細菌のバランスが
保たれた状態になり、新生児では
ビフィズス菌が腸内細菌の9割を占めています。
ビフィズス菌は離乳期から急激に減り始め、
乳児期になると10%程度に安定維持されます。
そしてウエルシュ菌などの悪玉菌が
ごく微量ですが増えてくるのです。
腸内細菌叢は加齢とともにどんどん変化し、
善玉菌と悪玉菌のバランスが逆転して、
60歳ぐらいになるとビフィズス菌は
1%程度にまで減少します。
便秘の対処法
便秘はすぐには治りません。
とくに、子どものときから常習的に悩んでいる
という場合はなおさらです。
食事の改善などによって3カ月から半年程度かけて
じっくり治していくのが最も良いでしょう。
すぐに便秘薬で、というのはあまり好ましくありません。
腸が最も活発に動いて、便を出し易いのは朝食の後です。
ですから、朝食を食べてしばらく時間をおいて
トイレに行くという余裕と習慣とが必要です。
腸の働きと肌の美しさ
綺麗になるかどうかは別にして、
善玉菌が多ければ、悪玉菌がつくる毒素も少なくなります。
毒素が少なければ、それが皮膚に与える悪影響も減る、
ということは考えられます。
肌の健康を維持するためには
、腸の働きも無関係ではありません。
牛乳でお腹がゴロゴロするのは…
牛乳を飲む習慣が少なくなると、
牛乳に含まれている乳糖を
腸が分解する能力が落ちてきます。
このため乳糖が入ってきても分解、
吸収することができず、腸内の水分が増加し、
腸が早く動いてゴロゴロと鳴るという仕組みです。
病気などの心配はありません。
お腹の弱い方はぜひ参考して頂ければと思います^^