記憶とθ(シータ)波の関係とは・・・
海馬は、記憶の鍵を握るとても重要なはたらきをしています。
勉強に興味をもって、自分から進んで
取り組んでいるときはシータ波が発生するので、
復習の回数が少なくても長期記憶に定着しやすくなります。
θ波は、「脳波」の一種です。
脳波としては「α波」や「β波」などがよく知られています。
特に脳がリラックスするとα波を出すということから、
α波を出させるようなクラシック音楽や自然や海の波の音など、
α波音楽があります。
こういう音楽を聴くことにより、
体や精神の健康に良いと言われています。
同じようにθ波も脳波の一種なのですが、
α波ほどは一般に知られていないようです。
θ波は主に海馬から発せられる脳波で、
一秒間に5回くらいの周波数で規則正しく
リズムを打つ特徴を持っています。
この周波数のことを「θリズム」といいます。
といっても、海馬はいつもθ波を出しているのではなく、
特定のときにだけθ波を発生します。
もっとも顕著にθ波が現れるのは、
新しいものに出会ったり、初めての場所に行ったりして、
あれこれと探索しているときです。
今までに出会ったことのない
初めてのものに遭遇すると、海馬はθ波を出して活動します。
そして、目の前にある物事を海馬は
記憶しようとするのです。
θ波は記憶しようという意思の表れです。
海馬が活性化されていれば、
それだけ記憶力が高まり、少ない反復回数であっても、
より強固な長期記憶になっていきます。
そのキーワードが、シータ(θ)波です。
海馬からシータ波が出ているときというのは、
”記憶の管制塔”である海馬が
活性化しているということです。
言い換えると、
外部からの情報を記憶に焼き付けようと
スタンバイしている状態ですね。
ですから海馬からシータ波を出すことに成功すれば、
そのときに外部から入ってくる知識は
長期記憶として定着しやすくなるわけです。
では次回はどうすればθ波が出やすくなるのか、です。