記憶は脳だけではなく身体の臓器にも?!
今回は記憶を
別の角度から見てみましょう。
何かを覚える記憶には、
短期記憶と長期記憶がありますが、
これがずっと脳だけに
記憶されているのかどうか・・・。
実は、脳と身体の臓器は
コミュニケーションをとっている・・・
ということです。
この興味深い内容を下記にご紹介します。
脳科学者の井ノ口馨教授に
インタビューされた記事です。
▼ ▼ ▼
——記憶は脳にあるものなのにも関わらず、
脳ではない臓器を移植したときに記憶が
移るといったケースがあると聞きますが、
実際にありえるのでしょうか?
井ノ口:あると思います。
記憶は脳だけだとずっと言われてきましたし、
実際に私もそう思っていますけど、
実は体と脳がコミュニケーションを
とっているというのが
最近わかってきたんですね。
臓器、特に腸は脳と
コミュニケーションがあるようなので、
移植してその人の漠然とした
人格みたいなものが移るというのは、
あってもおかしくはないと思います。
——脳が腸を動かすということとは別に
コミュニケーションをとっている
ということでしょうか?
井ノ口:脳から言えば、
指令して腸を動かしますよね。
そうではなくて、
腸の状態が脳に反映されている、
腸の状態に脳の活動が影響を受ける
というのがあるようなんです。
二日酔いで脳がドヨンとするといったことは
実はこれなんじゃないかと考えられます。
脳が胃の状態を知覚している
というだけではなくて、
胃の状態が脳の活動に影響を与えていると。
そして、特に腸がそういう作用が
強いらしいという報告がありますね。
なぜ腸なのかは、
まだよくわかっていません。
人間というのはただの管ですよね。
生物の進化を見てもわかりますけど、
受精卵から細胞分裂していって
最初に何ができるかというと管で、
それがいろんな形になっていって
体ができます。
最初にできる管の名残だと考えると、
腸は人間にとって重要な臓器
ということなのかもしれません。
なぜか腸が
一番注目を浴びていますね(笑)。
報告がたくさんあるので、
脳機能に重要な影響を与えていることは
間違いないですし、
腸以外の臓器も脳に影響を与えています。
以前行われた実験で、
年をとって記憶力が低下したネズミの血管を
若いネズミの血管とつないで、
血液がお互いに
行き来できるような状態にして、
また血管をもとに戻したところ、
若返って記憶力も回復したんですね。
その要因がなんであるかも、
最近わかってきました。
いろんな遺伝子があったので、
具体的にどれとまではわかっていませんし、
組み合わせで働いている可能性もありますが、
体が若返るというよりは、
脳機能が若返るような作用があるようです。
ただ、年を取ったネズミにつないだ
若いネズミがどうなったのかは、
実は論文には書かれていませんでした。
逆に老いた可能性はありますよね。
そういった観点から考えると、
昔は誰もが脳の記憶をすべて移したら
人格が移ると考えていたと思うんですけど、
本当にそうなのかな?
という気もしてきています。
内臓からの影響がありますし、
筋肉とか皮膚とかも
影響している可能性があるので、
物理的なすべてを入れ替えないと
完全な移行はできないかもしれません。
——脳はあくまでも中枢であって、
すべてではないということでしょうか?
井ノ口:脳学問ではここ4、5年くらいで
かなりそういった考えになってきています。
以前は、すべては脳だと思われていましたし、
今も99%くらいは脳なのかもしれませんけど、
それに影響を与える末梢の組織、
器官があることは見えてきていますよね。
―GIZMODO 2/22―
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いかがでしょうか?
なるほどと納得できる記事であり、
今後の研究も興味深いです。
記憶が脳と身体のコミュニケーションに
関係しているということで、
人の思い、意識によっても
身体や脳の働きが変化してくるのでしょうね。
脳をはじめ身体の健康には
日々の思いにも意識していきたいものです。
今日一日みなさまが幸せでありますように・・・
■ ■ ■ 編集後記 ■ ■ ■
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