スポーツや音楽の記憶定着と睡眠との関係は?!
記憶は、
瞬間の記憶である「短期記憶」と
時間が経っても覚えている記憶
「長期記憶」の2種類に分類されます。
さらに長期記憶は
知識や体験など言語化できる
「陳述記憶」、
泳ぎ方や自転車の乗り方など
体で覚える技能を
「手続き記憶」としています。
この記憶と睡眠の関係で言えば、
「レム睡眠が脳内の記憶の整理を促され、
ノンレム睡眠のときに
脳内の記憶定着を促す」ということが
研究結果として発表されています。
睡眠には2種類あって、
脳が覚醒状態にある「レム睡眠」と
「脳の眠り」と言われる
「ノンレム睡眠」があること、
これは、前回のメルマガでも
お話してありますね。
睡眠には脳の老廃物を
寝ている間に浄化する働きがありますが、
昼間経験・学習したことを
整理して記憶するという
大事な働きもあるのです。
ではスポーツや楽器の演奏などの
音楽の記憶(陳述記憶)は
いつ作られるのでしょう?
以下参考資料としてご紹介します。
▼ ▼ ▼
手続き記憶が
練習後に睡眠を取ることで
定着度が高まることは、
イスラエルのワイツマン研究所の
研究により実証された
(Science. 1994 Jul 29;
265(5172):679-82)。
内山主任教授によると、
例えばゴルフの打ちっ放しに行って、
何時間練習しても
その日は上達が感じられなかったのに、
翌日やってみると急にうまくなっていた、
などということが実際に起こるといいます。
読者のなかにはこうした経験を
したことがある人もいるかもしれません。
それは決して気のせいではない
というわけです。
手続き記憶は
練習したその夜に眠ることが大切。
一晩徹夜して、
翌日にしっかり眠っても定着しない。
つまり技能の上達が
見られないといいます
(Nat Neurosci. 2000 Dec;
3(12):1237-8)。
睡眠には
大脳が活動して夢を見ている状態の
“レム睡眠”と、
活動せずに休んでいる
“ノンレム睡眠”がありますが、
内山主任教授によると
「手続き記憶の定着は
ノンレム睡眠中に
起こっている可能性が高い」
といいます。
「脳の中に技能(手続き記憶)を
定着させるため練習を繰り返すと、
それに関連した
太い神経ネットワークができますが、
同時に細い雑多なネットワークも
いくつもできてしまう。
しかし、後者の細いネットワークは、
定着した技能を発揮させるには
ノイズのような邪魔な存在になり得る。
ノンレム睡眠中には、
こうしたノイズが刈り込まれ(消されて)、
太いネットワークだけが残ることによって、
手続き記憶が
しっかり定着するのではないか、
と考えられています」
(内山主任教授)
夜間の激しい運動は
寝付きを悪くするためお勧めできません。
ただし、ゴルフのスイングや楽器演奏など、
運動の負荷が低く、
さらに熟練が必要な動作である場合は、
夜間の練習が
上達を早めるために効果的なようです。
―日経ビジネスONLINE 2017/2/1―
▲ ▲ ▲
ゴルフを早くに上達させたいとか
習っている楽器を早く習得したいなどの
思いがある時には特に練習後に
充分な睡眠をとる必要があるようですね。
ぜひやってみて下さい。
今日一日みなさまが幸せでありますように・・・
■ ■ ■ 編集後記 ■ ■ ■
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