寝入りを邪魔すると記憶の定着が悪くなる?!
この夏の暑い熱帯夜になると
なかなか寝付けないとか、
仕事や学業など
何らかの理由で
寝不足が続いたりすると
体力が落ちたり、
疲れが取れないなど
起きやすくなります。
通常睡眠時間が
あまりにも少ないと
記憶力が低下するといわれています。
これに関しては、
以前のメルマガでご紹介しましたが、
理化学研究所の発表では、
「脳のある部位を活動させた状態で
外部から光による刺激を行えば
睡眠不足でも記憶力は向上する」
ということを明らかにしています。
そして
「脳を刺激するタイミングが
適切であれば記憶力が向上する」
とも発表されています。
睡眠は一般的に
2種類あります。
脳の眠りと言われ
深い眠りである
「ノンレム睡眠」、
体の眠りと言われ
浅い眠りである
「レム睡眠」です。
この2つの睡眠が
約90分周期で現れます。
このことは良く知られています。
眠ってすぐに現れるのが、
脳の眠りである
「ノンレム睡眠」」です。
この睡眠が起こっている時に、
脳内では
記憶の定着を行うための
信号が行き交っているのです。
そのため、
この眠ってすぐの
ノンレム睡眠が
とても大事なのです。
この時間を邪魔すると
記憶の定着が悪くなる
ということが言えるでしょう!
これに関して
理化学研究所が発表している
詳しい内容です。
▼ ▼ ▼
睡眠には、
起きている間の知覚体験を
記憶として定着させる機能があります。
感覚情報などの
外部からの入力が少ない
睡眠時の脳内において、
内因的な情報により
知覚記憶が定着すると
考えられています。
しかし、
具体的にどの脳回路が
知覚記憶の定着に関与するかは
不明です。
大脳新皮質内の
第二運動野(M2)という
高次な領域は、
第一体性感覚野(S1)という
低次な領域と互いにつながり
「トップダウン回路」を
形成しています。
共同研究グループは、
マウスにおいて、
知覚学習直後の深い眠り
(ノンレム睡眠)時に
トップダウン入力を抑制すると、
知覚記憶の定着が
妨げられることを見出しました。
また、
M2とS1の
神経細胞の活動を記録すると、
学習時とノンレム睡眠中に
活動が上昇しており、
睡眠中に
再活性化されることが分かりました。
さらに、
M2とS1の神経細胞群の
活動の同期性は、
ノンレム睡眠時に上昇していました。
― 省略 ―
知覚記憶の定着には、
学習直後のノンレム睡眠時、
すなわち寝入り時における
トップダウン入力が
必要であることを示しました。
また、
記憶の定着に関連する
神経活動の再活性化は、
このトップダウン入力が
関連することを示しました。
さらに、
睡眠不足の状態でも、
適切なタイミングで
大脳新皮質を刺激することで、
知覚記憶を
向上できることを示しました。
質の良い睡眠は
心と体を正常に保つために重要ですが、
知覚記憶の定着に関しては、
睡眠が必要ではない可能性を示す、
驚くべき結果であるといえます。
一般的に、
マウスは約12時間の睡眠をとります。
トップダウン回路の
光抑制や光刺激は
合計30分間行いました。
たった4%の睡眠時間が
記憶力の向上や低下に
関与していたことは驚きです。
―理化学研究所 2016年5月27日―
▲ ▲ ▲
このように
眠りに落ちてすぐは
ノンレム睡眠となり、
記憶の定着のために動き始めます。
ですから、
90分のサイクルで起こる
ノンレム睡眠・レム睡眠の
周期の中で、
記憶の定着に一番重要なのが
この最初のサイクルの
ノンレム睡眠です。
やっと眠りについたお子さんを
起こしたりすることは
記憶の定着を妨げる
行為になるでしょう。
大人の場合も
試験勉強など、
学習をした後の眠りは、
何かで妨げられないようにした方が
よろしいですね。
今日一日みなさまが幸せでありますように・・・
■ ■ ■ 編集後記 ■ ■ ■
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