記憶の定着に糖が関係する?!
私たちが身体を動かしたり、
運動をするときにエネルギーとして重要なのが、
グリコーゲンです。
グリコーゲンは、
肝臓や筋肉で合成され蓄えられている
エネルギーのもととなる多糖で、
脳にも貯蔵されていることが
知られています。
その分子は、
いちばんエネルギーに変換されやすい
栄養素である糖質(ブドウ糖)が
たくさんつながった構造になっています。
グリコーゲンは簡単に言うと、
体内でエネルギーを
一時的に保存しておくための物質。
必要な時には
このグリコーゲンをどんどん分解して
糖質を取り出すことができるので、
グリコーゲンを
内臓や筋肉に蓄えておくと、
運動をする時にフルパワーで動ける
というわけです。
脳活動と記憶の定着においても、
この脳グリコーゲンが重要であることが
明らかになってきました。
頭を使うと、
糖分が欲しくなりますね。
以下が
理研脳科学総合研究チームによる
研究発表された記事の内容です。
▼ ▼ ▼
理化学研究所(理研)
脳科学総合研究センター
神経グリア回路研究チームの
平瀬肇チームリーダー、
大江祐樹研究員らの
共同研究グループは、
マウス脳内のグリコーゲン[を
正確に可視化する新しい手法を開発し、
加齢に伴う脳グリコーゲンの
分布変化の可視化に成功しました。
グリコーゲンは、
肝臓や筋肉で合成され蓄えられている
エネルギーのもととなる多糖で、
脳にも貯蔵されていることが知られています。
最近では、
グリコーゲンは通常時における
脳活動のエネルギー源としてだけでなく、
記憶の定着という重要な脳活動にも
関わることが明らかになってきました。
しかし、
脳グリコーゲンは微量で分解されやすく、
従来の方法では
脳グリコーゲンを保存したまま可視化できないため、
正確な脳内分布は明らかになっていませんでした。
共同研究グループは、
ミクロレベルからマクロレベルの
脳グリコーゲンの分布を
可視化することに成功しました。
その結果、
グリコーゲンは脳の海馬、
線条体、大脳皮質浅層、
小脳分子層に多く存在し、
主にグリア細胞の一種である
アストロサイト局在することが分かりました。
また、アストロサイト内では、
細胞体よりも
シナプスや血管と接する突起に
グリコーゲンが多く蓄積されていました。
さらに、
若いマウスと老齢のマウスでは
グリコーゲンの分布が
異なることが明らかになりました。
脳グリコーゲンは、
記憶の定着などに
重要な役割を果たすことが示されており、
本成果は、
記憶などのプロセスにおける
神経細胞とグリア細胞の
相互作用の研究に貢献すると考えられます。
また、
糖疾患と認知症の関連が
近年指摘されていますが、
今後、
加齢に伴う脳グリコーゲンの分布変化と
アルツハイマー病に代表される
認知症との関連を調べることにより、
認知症の発症メカニズムの
解明に役立つと期待できます。
―理化学研究所 2016年7月6日―
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糖疾患の代表的なものと言えば、
糖尿病ですが、
糖尿病患者は
アルツハイマーの発症リスクが4.6倍になる
といわれています。
アミロイドβ蛋白を
分解出来なくする事がわかりました。
加齢に伴う
脳グリコーゲンの分布変化と
アルツハイマー病に代表される
認知症との関連を調べることにより、
認知症の発症メカニズムの
解明に役立つと期待できます。
今日一日みなさまが幸せでありますように・・・
■ ■ ■ 編集後記 ■ ■ ■
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