臭いは記憶を呼び起こす?!
ある臭いをかいで、即座に昔のことを思い出すことがありますね。
記憶のフラッシュバックです。
冬のたき火の臭いで子供のころを思い出したり、
焼き立てのパンの臭いで急にコーヒーが飲みたくなったり、
食欲が湧いてきたりと、臭いでいろいろな感情が連動されてきます。
不思議ですよね。
なぜこのように記憶が呼び起こされたり、
感情が湧いてきたりするのでしょう?
私たち肉体には、外界からの情報収集の手段として
五感という機能があります。
それは視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚という感覚器官です。
これによって、脳でそれを判断し、反応していくわけですが、
この中で嗅覚だけは他の感覚と情報伝達経路が違うのです。
通常、感覚器官で受け取った感覚は、
それぞれが繋がる末梢神経系を通し、受け取った情報は
ニューロンを介して中枢神経系へと伝えらます。
ニューロンとは、神経細胞で、神経系を構成する
元の細胞のことです。
五感のうち、嗅覚以外の四つの感覚は、
視床下部を通って大脳皮質の各感覚領域に情報を送り、
その後大脳辺縁系に到達します。
つまり電気信号によって仲介されているのです。
そして残りの嗅覚だけは嗅神経を通して直接、
大脳辺縁系(古い脳)に情報が送られていきます。
ということは、
臭いの情報は間の神経伝達物質を仲介しないで、
直接脳に伝わるということです。
この大脳辺縁系(海馬・扁桃体など)の大きな役割は、
記憶(短期記憶と長期記憶)と
情動(やる気、怒り、喜び、悲しみ等の快不快)で、
“情動脳”とも呼ばれ、感情を司る脳として知られています。
つまり、匂いの情報を処理する場所と、
感情を司る場所が同じ大脳辺縁系なので、
匂いによって記憶や感情が呼び起こされるわけです。
この嗅覚は、
五感の中でも特に原始的で本能的な感覚といわれ、
睡眠中でも休むことなく働いています。
これは、寝ているあいだも
危険や外敵から身を守るためです。
このように臭い(嗅覚)と記憶が
脳の中で強く結びついているために、
視覚、聴覚、触覚、味覚などの他の感覚よりも
強く記憶に働きかけることが分かっています。
視覚的記憶のほとんどは
10代や20代前半の出来事なのに対し,
匂いの記憶の多くは6〜10歳の昔に由来している
といわれています。
また,嗅覚の衰えは認知力低下の兆しである
と考えられ,記憶の喪失を加速している可能性も
あるようです。
人によって、好きな臭いと嫌いな臭いがあると思いますが、
これらも脳に刻まれている古い記憶や感情に
影響されているのではないでしょうか。
今日は臭いを意識して一日を過ごされると
ご自分の事がまた見えてくるかもしれませんね^^
今日一日みなさまが幸せでありますように・・・
■■■ 編集後記 ■■■
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