海馬の記憶は1か月?!
私たちは生活の中で
簡単なことを覚えておかなければならないことが
多くあります。
たとえば日々の行事・スケジュールもそうですね。
日にちを忘れないように手帳に書いたり、
メモに書いたりするわけですが、
これは忘れるとまずいな、ということが
結構あります。
この短期記憶をするところが脳の中の海馬です。
海馬に記憶されたことは
一体どのくらい覚えておけるのでしょうか?
どのくらい経つと記憶が忘れていくのか、
研究として報告されている内容があります。
今回はその記事をご紹介させて頂きます。
▼ ▼ ▼
神経細胞を直接見て確認した研究が報告された。
神経細胞から飛び出す「とげ」が延びて、
ほかの神経細胞とつながる場所である「シナプス」の
入れ替わりのサイクルが記憶を保つ期間と連動しているようだ。
精神や神経の働きを考えるヒントになる。
海馬の記憶保存期間は約1カ月
バイオ医療分野における世界的な拠点である、
米国スタンフォード大学Bio-Xを含む研究グループが、
有力科学誌ネイチャー誌2015年6月22日号オンライン版で報告した。
脳の左右にある「海馬」と呼ばれる場所は
記憶を担うと知られている。
何らかの「エピソード」を記憶しているのは
この海馬となる。
エピソードの記憶とは、出来事や会話の記憶となる。
記憶は思い返さなければ、時間とともに忘れ去られる。
海馬で得たエピソードの記憶は1カ月保っていられる。
その後、「新皮質」という脳の異なる領域で
再度保存される。
記憶は脳の中を移動する。
記憶の「長期貯蔵庫」と「調整弁」
脳の神経細胞ではとげ状の足が伸びて、
ほかの神経細胞とつながりを保っている。
そのつながる場所を「シナプス」と呼ぶ。
そのネットワークで記憶は保たれると言われる。
意外と、実際の記憶との関係で
そのつながりの変化を観察するのは難しい。
研究グループによると、
以前の研究では脳の表面に近い「新皮質」では
確認されている。
新皮質では、神経細胞から延びるとげが
出たりなくなったりした。
新皮質のとげの半分は
継続して出るのに対して、
残りは5日~15日ごとに入れ替わる。
新皮質の神経細胞で延びるとげの半分は
記憶の長期保存庫の役割となり、
残りの半分は新しいことを記憶し
忘れるための調整弁になっている。
まさに記憶を保つ期間と関係している。
研究グループは
同様な神経細胞の動きが海馬でも起こっている
と考えた。
研究グループは
脳の深くにある海馬を観察するため、
「マイクロエンドスコープ」と呼ばれる
特殊な針状の顕微鏡を使用して、
神経細胞の動きを分析した。
海馬でも「とげ」の変化を確認
研究グループは
ネズミの海馬の神経細胞同士がつながる様子を
観察することに成功。
海馬領域では、
3週間~6週間ごとに入れ替わるとげがあると
確認した。
ネズミのエピソード記憶の継続期間とほぼ一致した。
やはり脳の神経細胞は、
神経細胞のつながりにより記憶を保っていた。
ストレスや神経疾患に関わる記憶の研究に、
大きな進展となり得ると研究グループは見る。
▲ ▲ ▲
海馬の記憶は1か月くらい持続し、
そして海馬領域では、3週間~6週間ごとに
入れ替わるとげがあると確認されています。
エピソード記憶の継続期間と
ほぼ一致しているところからの結果です。
海馬で得たエピソードの記憶は
1カ月保たれた後、「新皮質」という
脳の異なる領域で再度保存され、
記憶は脳の中を移動するのです。
これが長期記憶です。
脳の神経細胞ではとげ状の足が伸びて、
ほかの神経細胞とつながりを保っているわけですね。
そのつながる場所を「シナプス」と呼び、
そのネットワークで記憶は保たれるといわれているのです。
脳の神経細胞は、
神経細胞のつながりにより記憶を保っている
ということが良くわかります。
シナプスをどんどん刺激して
そのネットワークを広げることが記憶を保つ
秘訣になりそうです。
今日一日みなさまが幸せでありますように・・・
■■■ 編集後記 ■■■
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