老人性うつは、認知症に似ている?!
高齢者大国日本は、今や、65歳以上の方では
4人に1人が認知症と言われています。
3人に1人のところもすでにあるようです。
以前はガンが3人に1人、今や2人に1人が
ガンで死亡するという現状になっています。
それよりも恐れられているのが、この認知症です。
これからの時代、800万人から1000万人に
なろうとしています。
世界でも有数の「アルツハイマー大国ニッポン」
になりつつあるのです。
そんな中、若い人たちだけではなく、
今は老人性うつが増加しているようです。
「もう死んでしまいたい」
こんな言葉がお年寄りの口からもれたら、
思わずドキッとしてしまいますよね。
介護している側としては、
何か介護に問題があるの?などと責任を感じて、
悲しくなってしまいますよね。
しかし、この「死んでしまいたい」という言葉、
軽く聞き流していると、とんでもない病気のサインを
見逃すことにもなりかねません。
今、巷を賑わしている「うつ病」の
可能性が大だからです!
喪失感から将来が真っ暗な気持ちに・・・
うつ病は脳の「元気」が失われてしまう病気です。
何にもやる気が起きず、将来が見えない
真っ暗な気分になってしまいます。
原因は、ノルアドレナリン、セロトニンなどの
脳内活性物質の分泌異常です。
不眠、食欲不振、倦怠感、判断力の低下、
周囲への関心の低下、喪失感、不安感、
理由のない悲しみなどが続いたら要注意です。
原因はいろいろですが、
お年寄りの場合は「喪失感」がきっかけとなることが
多いといわれています。
親しい人が次々と亡くなってゆき、
自分自身も社会から遠ざかっているばかりか、
刻々と体力も弱まりつつある。。。
お年寄りの喪失感は、
元気な世代が想像する以上に深刻で
大きな問題かもしれません。
このほか、
「話し相手がいなくなった」「病気になった」
「家や自室に引きこもっている」
「引越しなどで環境が変わった」などが
引き金となることもあります。
厄介なことに、
老年性うつ病の症状は認知症に
とてもよく似ています。
「もう何もしたくない」「何もわからない」
一見、呆けの徴候かと思われる言動は、
実は「うつ病の前駆症状」という場合もあります。
寝たきりのお年寄りはなおさらかかりやすいそうです。
うつ病のサイン
認知症の患者さんと違い、
うつ病患者は自殺願望を抱くことがあります。
これら言動や様子が2週間以上続いているようだと
要注意です!
慌てず騒がず、すぐに専門医に診せるようにしましょう。
・顔の表情が無表情になってきた
・1日中ぼうっと過ごしている
・イライラしたり、いきなり怒ったりする
・日々の生活に関心がなく楽しくなさそう
・日中、居眠りをしていて、夜はよく眠れないようす
・食欲がない
・急に痩せたり太ったりした
・集中力が続かない
・物忘れが激しい
・周囲が理解できないことを言ったりやったりする
・自分が何の役にも立たない年寄りに過ぎないなどと言って嘆く
・死んでしまいたい!などの言葉をよく口にするようになった
こんなとき家族は、
けっして励ましたりしないことが必要です。
激励は、崖っぷちに立つ人の背中を
押すようなもので、また、気分転換させようと
何かをさせようとすることが、ますます症状を
悪化させてしまうこともあります。
症状の進行度にもより、ケースバイケースですが、
対応は医師に相談してからがいいです。
あまり干渉しすぎず、しかししっかりと
見守るようにしましょう。
うつ病は脳の病気に過ぎません。
けして介護のしかたが悪いから
発症するわけではないのです。
必ず治ることを信じてあげましょう!
脳を活性化すると、
心が自然にやる気が充満して、
眼に力がでてくるものです。
この活性化することは
すなわち脳の前頭野を活性化することに繋がります。
日本記憶術協会では、
このような高齢者の認知症予防のための
カリキュラムをつくり、脳活性化を図っています。
そして明るく元気になり、それがコミュニティーとして
活性化することをめざしています。
最後まで自分のことは自分でできるという
自立できる人生を創造できるようなりたいものです。