カルシウムの持ついろいろな働きとは・・・
カルシウムは骨を作る成分ですが、
人体に重要な役割を担っていることを前回、
お話しました。
★「筋肉の収縮」
★「神経の興奮伝導」
★「酵素の活性化」
★「ホルモン分泌」
などがありましたね。
さらに今回はくわしくみてみましょう。
【カルシウムパラドックス】
血液中のカルシウムは、心臓や脳を動かしています。
人間の体を構成する60兆個の細胞は
カルシウムの出す情報によって各々の役割を果たしています。
カルシウムが無いと、
生命を維持することができません。
カルシウムが不足すると、骨を溶かして補充します。
また、一番大事な、心臓を止めないように
生命維持の仕組みが働いて、副甲状腺ホルモンが
分泌されます。
そして、骨を溶かして、
血液中にカルシウムを補給します。
これは骨粗鬆症の原因となるばかりでなく、
細胞のカルシウムチャネルを開けて
細胞内へ余分なカルシウムを侵入させます。
それによって細胞の正常な機能が損なわれ、
病気や老化が進行します。
そして、骨から溶け出たカルシウムが、
問題を引き起こしてしまうことがあります。
すい臓の細胞に入ると、インスリンの分泌が低下して
糖尿病の原因になります。
血管壁に入ると動脈硬化・高血圧になり、
脳に入ると認知症になるなど、多くの
生活習慣病の原因になります。
これらは、いずれも口から栄養源として
摂取するカルシウムの不足によって、
骨から大量にカルシウムが溶かし出され、
それが細胞の正常な働きを阻害させるために
引き起こされるものです。
これをカルシウムパラドックスといいます。
カルシウムが記憶力の保持をすることは前回お話しました。
さらにそれ以外の多彩なる働きとは・・・
【カルシウムの働き】
① 神経伝達物質を産生する
② 血管や筋肉をやわらげる
③ 記憶力
④ 精神的いらいらを改善する
⑤ 月経前症候群(PMS)の改善
⑥ 閉経後の骨粗鬆症の予防
⑦ 白血球・リンパ球を活性化する
⑧ 血中コレステロールを低下させる
⑨ 血小板を活性化して出血時の血液凝固を早める
⑩ 体脂肪が減少
これに関しては、次のような実験結果があります。
肥満の男女34人をA・Bの2グループに分けます。
Aグループは1日に400~500mgのカルシウムを食事で摂取 。
Bグループは1日に400~500mgカルシウムを食事で摂取し、
500gのヨーグルトを食べます。
A・B両グループとも1日の摂取カロリーを500kcal減らします。
2週間後、AB両グループともに
体重・体脂肪・ウエストサイズが減少しましたが、
Bグループの方が、明らかに減少幅が大きいことが
わかりました。
体内のカルシウムが十分にあると・・・
脂肪の合成が抑えられ、分解が促進されます。
カルシウムの摂取量が多いほど、
便から排泄される脂肪の量が増えるようです。
ダイエットをしている方にはとても朗報です。
カルシウムを取りながら、ダイエットをすると効果があるようです^^
今日から何かカルシウムが豊富な小魚など
食事にとられてはいかがでしょう!